乳がんのお話し

増加傾向でも早期発見で治癒率が向上


日本国内での「乳がん」発症率と死亡者数はともに増加傾向にあります。

ただし、早期の発見と治療法の進歩で治癒する確率は向上しています。

乳がんは30歳前後から増加しはじめ、50歳前後にピーク迎えその後は減少傾向になります。

 

乳がんは、卵巣から分泌される「エストロゲン」という女性ホルモンが関与していると考えられており、乳がんになりやすい傾向として次のことが挙げられます。

 

【1】月経期間が長い(初潮が11歳以下・閉経が55歳以上)
乳がんの発症は、エストロゲンが乳腺組織に作用する期間が長いほど高くなることが知られています。月経中はエストロゲンが規則的に分泌されるために月経の長さとリスクは比例するという事になります。
最近は食生活の欧米化により、日本人は発育・体格共に良くなり、それによって初潮が早くなり、また閉経が遅くなる傾向があります。
【2】初産年齢が高い(30歳以上)・出産経験がない。
妊娠中はホルモン環境が大きく変わり、これが乳がんの発生を抑える傾向にあると言われています。
【3】肥満傾向。
閉経後は、卵巣に代わり副腎から分泌される「アンドロゲン」というホルモンが、脂肪細胞に豊富に含まれる「アロマターゼ」という「酵素」によってエストロゲンに変換されます。そのため肥満傾向の人は、乳がんのリスクが高くなります。
【4】家族歴。
母親や姉妹などに「乳がん」経験者がいる場合は、乳がんのリスクが少し高くなります。原因としては「遺伝的要素」という見解もありますが、現在でもはっきりとしていません。

乳がんは自己診断・早期発見・早期解決を


自己診断の仕方

乳がんができやすい場所

乳がんの早期発見で何より有効なのが「自己診断」です。

女性の乳房は、女性ホルモンのエストロゲンと、プロゲステロンの影響を受け、周期的に変化します。

月経前は乳房が張って硬くなり、乳頭の感覚なども敏感になります。

 

乳がんの自己診断で適しているのは、月経開始からおおよそ1週間のホルモン分泌が少なく、乳房に張りがなくなった時期に月1回、月経後1週間目頃に、また閉経後は毎月、日を決めて自己健診をする習慣をつけると良いでしょう。

「乳房についもと違うしこりがある」

「乳房や周辺部に湿疹やただれがある」

「乳房が引きつれる」

「乳頭から血液や分泌物が出る」

など症状の有無がをチェックし。少しでも異常に気づいたら、専門医の検査を受けることが大切です。

 

適度な運動・ストレス解消・バランスを考えた食事


先にご説明のように、乳がんは日頃の食事を含めた生活習慣が原因でも発症のリスクがより高まる場合があります。その点を注意しながら少しずつ改善していきましょう。

過度な脂の摂取

脂の摂取を控える

体を動かすエネルギー原として摂取する事必要ですが、欧米方に偏った食生活は、乳がんを発症させるリスクを増加させます。

乳がんに限った事ではありませんが、脂を大量に摂取する食生活は出来るだけ控えましょう。

栄養の摂取

緑黄色野菜

ビタミンA、C、E、βカロテンの多い緑黄色野菜を中心に、旬の野菜や果物を食事のメニューに取り入れてみましょう。

併せて海藻類などを取り入れればより理想的です。

ストレスの解消

ストレスの解消

日頃のストレスを解消する方法はあるでしょうか?

残念ながら日本人はストレスを解消するのが下手な人種と言われています。

仕事以外で没頭できリラックスできるものでストレスを解消しましょう。

適度に運動

適度な運動

乳がん予防に限った事ではありませんが、適度な運動は体に様々な好影響を与えます。

運動することでからだの「めぐり」が良くなり、同時に体の各機能を強化することが出来ます。

治癒率向上の裏で死亡率が増加している原因とは…


冒頭でもお話ししたように、技術や治療法の進歩で「治癒率」が向上しているのは事実ですが、一方では「死亡率」もまた増加しています。

その原因について大きく二つ挙げられます。

 

「自分は大丈夫…」という根拠はどこからきますか?

残念ながら「乳がん」を他人説で片づけてしまう人がいるようです。

確かに「自分は大丈夫…」で一生を終えられれば、それにことた事はありませんが、但しその根拠は100%保証されたものではありません。

 

乳がんを経験した方が多く語るのは「まさか自分が…」という言葉です。

この言葉が全てを語っているように、状況によって「身近ながん」と捉えても良いのかもしれません。

今まで健診を受けたことがないという方は、是非一度受けて頂きたいものです。

健診がきっかけで発見される例は少なくありません。

 

退社と同時に健診を受ける機会を失う…

会社に勤めていれば必ず受ける「健診」ですが、特に女性の場合は「結婚」等で退社をした後、検診を受ける機会を失ってしまいます。

行政の健診もありますが、家事や子育てなど多忙な日々を送る中では健診を受ける時間を割くこともままならないという実情があるようです。

 

これが「死亡率」を増加させる全ての要因ではありませんが、

「検診を受ける機会があってもあえて受けない」

「多忙過ぎて健診を受ける機会がなさすぎる」

のように、何かしらの要因で「健診」から遠ざかっている状態が死亡率増加の一端であるのかもしれません。

そのためにも「自己検診」など、ご自身ですぐに実践できることをはじめてはいかかでしょうか?