大腸がんのお話し

大腸の主な役割は、水分の吸収と便の形成


人が食べた物は、体内で分解(消化)され栄養分が吸収され、最後には便として排出される生理的サイクルが形成されています。

この一連の「食べたら出す」という活動が行われる、口から肛門まで続く1本のつながった管を「消化管」と呼びます。

 

大腸はこの消化管の一部で肛門の直前にあります。

食べ物の栄養素の多くが、先に消火活動を行う小腸で吸収され、栄養分をほとんど含まないものが大腸に送られます。大腸の主な役割は、食べ物の栄養分の残りと水分を吸収し、その他の成分を肛門へと運ぶことです。

 

大腸の中を移動していくうちに、徐々に水分が吸収されて硬くなり、S状結腸と直腸に蓄えられます。そしてある程度の量が貯まると便意が起こり排出されます。

 

大腸を形成する4つの部位


大腸は長さが1.5メートル~2メートルほどの臓器です。

小腸の太さが500円硬貨と同じく位なのに対し、大腸はその2~3倍ほどの太さがあります。

大腸の仕組み

片方の端は小腸へと繋がり、もう片方の端は肛門へと続きます。

大腸は小腸に近い順に「盲腸」「結腸」「S状結腸」「直腸」の部位に大きく分けられます。

大腸の壁は層状に形成されています。

一番の内側は滑らかな粘膜になっているので、便をスムーズに送ることが出来ます。

大腸とその周辺には、血液やリンパ節、神経が所狭しと張り巡らされています。

【血管】

枝分かれした多くの血管が、大腸の色々な部分へ血液や酸素を運びます。

【リンパ管】

血管と同様に体の中に張り巡らされているリンパ管には、体内より排泄された物質を運ぶリンパ液が流れています。

【神経】

直腸の近くには、膀胱や尿道、男性の場合は前立腺、女性は膣などへ脳からの命令を伝える神経があり。直腸がんを切除する手術で神経を傷つけてしまうと、排尿が困難になったり、性機能が正常に働かなくなる可能性があります。

 

大腸がんの初期は自覚症状はほぼ無し


大腸がんは、大腸の壁の最も内側にある粘膜で発症します。

粘膜にできたポリープが、がんに変化する場合と、粘膜から直接発生する場合があります。

粘膜よりも深い部分までがんが進行していない場合は早期のがんで、この段階では自覚症状は殆どありません。ただし、以下のような変化が見られる場合があります。

●排便の変化
血便が出る
便が細くなる
下痢と便秘を繰り返す
出し切っていない感じ
●お腹の変化
お腹のハリ
腹痛が起こる
お腹にしこりがでる
●その他の変化
貧血が起こる
嘔吐する

アドバイス


便秘を解消させるために真っ先に思うことが「食物繊維」を大量に摂取することですが、ただやみくもに食物繊維を摂れば良いというものではありません。

摂りすぎは逆に症状を悪化させてしまう場合があります。

 

その理由としては、同じ食物繊維でも水分を大量に吸収するものがあり、これを大量に摂ってしまっては、便の水分を必要以上に吸収してしまう場合があるからです。

 

例えば便秘のために食物繊維を摂るのであれば、生のまま食べるよりも、柔らかく火を通した野菜スープなどにするのがおすすめです。

同時に運動等を合せて取り入れれば、より理想的です。

大腸がんの検診


  1. 便潜血検査
  2. 直腸指診
  3. 大腸内視鏡検査
  4. 画像検診

大腸がんの治療


大腸がんと診断されれば、進行具合や他の臓器へ転移はしていないかなどの検査が行われます。

この検査の結果によって、治療方法は異なります。

現時点で大腸がんの治療は、初期のものであっても進行性のものであっても、外科的療法(手術)となります。

切除方法は、進行具合や部位によって異なりますが、初期のがんであれば約60%~70%は内視鏡治療で済みます。

 

進行性のがんは外科治療(手術療法)を補助する目的で、放射線治療や抗がん剤による化学療法、又は免疫療法が併用されます。

 

免疫療法について

生体には本来、外部から異物が侵入してくるとその異物を排除しようと攻撃します。

がんに対してもその増殖を抑制しようとするっ「免疫療法」があります。

この免疫療法を強化することによって、がんを克服しようというのが免疫療法です。

 

これまで一般的に使用されてきた「抗がん剤」は、効果が認められるものの「副作用」が伴い、治療そのものがストップしてしまうなどの問題がありましたが、「免疫療法」はそのリスクもほぼないと思われますので、注目したいところです。