更年期を知り上手に付き合う

女性の「更年期障害」

子育ても終わってひと段落。

趣味に仕事に充実した日々をと思った途端、体力も気力もぐんと衰える。更年期ってとってもやっかいなものです。女性は閉経後から35年生きることになります。女性が元気に生きていくために、自分の体を知り上手に年齢を重ねていきましょう。

 

「更年期」ってどういうものでしょう?

閉経前後の40代半ばから50歳代半ばまでを「更年期」といい、この時期の女性は、卵巣機能の衰えとともにエストロゲンの分泌が減少します。エストロゲンの分泌が少ない状態に体が慣れるまでの間に起こる不快な症状が「更年期障害」です。

女性のライフサイクル

 女性の心と体は、卵巣から分泌される性ホルモン、特にエストロゲンの影響を受け、その分泌によってライフステージが分けられます。 

 

【乳幼児・小児期】(0歳から8歳)

生まれて間もない赤ちゃんから、小学校低学年程度を指します。

乳児期小児期

【思春期】(8歳~18歳)

エストロゲンの分泌が始まります。初潮を迎え性機能が発達します。

思春期

【性成熟期】(18歳~45歳)

エストロゲンが活発に分泌され、妊娠、出産、充実した性的機能を発揮します。

性成熟期

【更年期】(45歳~55歳)

エストロゲンの分泌現象が急速に起こり、閉経を迎えます。

更年期

【老年期】(55歳~)

エストロゲンの分泌現象により、生活習慣病が現れやすくなることも…。

老年期は不安定なエストロゲンによって、体の中で嵐が起こっているようなものです。無事に嵐を乗り越えて次の老年期へ準備をしましょう。

 

老年期

どんな症状があるの?

 更年期になると卵巣をなんとか動かせようと、卵巣をコントロールしている脳の下垂体から性腺刺激ホルモンが大量に流れます。このように脳が興奮状態になると、自律神経も刺激されて心と体に失調をきたします。

 

≪代表的な更年期の症状≫

 更年期障害の症状である「不定愁訴」あらゆるところに現れ、個人差があることが特徴です。

【生殖器系】

ホルモンバランスの乱れによる月経不順や性行痛などが現れます。

 

【血管系】

血管系のほか、耳が聞こえづらい(難聴)、耳が詰まった感じや耳鳴りがするなどが更年期障害に伴う症状としてあげられます。

 

【泌尿器系】

頻尿や失禁、膀胱炎を繰り返したりします。

 

【運動機能】

関節の痛みや肩こり、腰痛、しびれなどがみられることもあります。

 

更年期の症状はさまざまです

【神経系】

体がだるい、疲れやすい、イライラする、憂うつ感、不安感、不眠、頭痛、めまい、耳鳴り、などが多く見られるようになります。

 

更年期を迎える年代は、仕事上の転機や経済的不安、子どもの巣立ち、家族の病気、親の介護、社会的、家族的な要因のストレスが重なる時期です。このような大きなストレスが心と体の変調に拍車をかけてしまいます。

 

また、エストロゲン分泌の変化による月経不順の多くは心配のないものですが、子宮筋腫や子宮がんが原因であったり、動悸や疲れやすいなどの症状には甲状腺機能亢進症などの重大な病気が隠れていたりする事もあるので、「単なる更年期」で見過ごさず、体の状態をよく観察しましょう。

 

生活習慣病に掛かりやすくなります。

 エストロゲンは、妊娠、出産の他にも、さまざまなかたちで女性の体を守っています。

●血圧、血管の健康を守る
善玉(HDLコレステロール)を増加させて血液と血管の状態を改善させたり、血管拡張物質をつくり出すなどの働きがあります。そのため、女性は男性よりも血圧や脂質異常症などの動脈硬化系疾患にかかりにくいとされています。
⇒閉経後にこれらの疾患が急にふえます。
●骨を丈夫にする

骨にカルシウムを取り込み、骨を丈夫にします。

閉経後には、骨量が減ります。特に閉経直後1年~2年に急速に低下します。

更年期のホルモン分泌で起こりやすい生活習慣病

治療方法は?

更年期の治療方法

 女性ホルモン剤の投与がありますが、最近、女性ホルモン剤の副作用に注意を払わなければいけないことも知られています。

 長期の使用の場合などで、狭心症、心筋梗塞、子宮内膜増殖症(子宮体がんになる事)、低い確率で乳がんの可能性など。

予防するためには体の各部位の検診などが必要な事も知られています。

 

どうやったら健やかに乗り切れるの?

更年期の乗り切り方

 更年期は基礎代謝が落ち、コレステロールの増加を防ぐ働きも低下しますので、若い時と同じ食生活を続けていると太りやすくなります。

また、土台となる骨にも影響が現れやすいので、できるだけ体型をキープして、体のメンテナンスに必要な栄養を取り入れましょう。

体を動かすと血行が良くなり、自律神経の働きが改善されるので、適度に運動しましょう。

 

ホルモンの分泌変化によって体内時計が狂ってしまいがちです。

リセットするためにも朝は早く起きて、夜も早めに寝るなど規則正しい生活を心がけましょう。